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インフラ創造でアジアに貢献するグローバルリーダー【佐古直稔氏】

Q.リーダーシップを身に付けたいと思われたきっかけは何ですか?

私は、長らく大手ゼネコン関連会社に席を置き、主にODA(政府開発援助)など でアジア各国の道路など交通インフラを整備する仕事に従事していました。発展途上の国や地域の人々に便利で住みやすい環境を提供する仕事に大きなやり甲斐を感じていましたし、実際の現地でもそうした活動が沢山の人達から認められ感謝されていました。

ところが、ある時期起こった政権交代を機に、日本政府はそれまでの方針を180度転換し、公共事業関連の予算が大幅にカットされました。そればかりか、公共事業は「税金の無駄づかい」であるとか「金食い虫」などと揶揄され、活動そのものの縮小を余儀なくされました。その時、私は自分自身の存在も全否定されたような気持ちになりました。「人の喜ぶ顔が見たい!」その一心で、苦難があっても乗り越えてきた活動が無駄物扱いされた時、生きる目標を見失ってしまったのです。

その後は、先の見えない不安から悶々とした日々が続きました。そんな途方に暮れる私に転機が訪れたのは、ある人物との出会いでした。その人物こそ日本リーダーシップ協会のグランドマスターであるマーク・コマツ氏だったのです。彼は、私の進むべき道がどこにあるのかを問い質してくれたのです。私は、目の前の靄が一気に晴れていくように感じました。そして、これこそがリーダーシップの本質であると実感し、自身でも身に付けたいと強く思ったのです。

 

Q.リーダーシップを学ばれて良かったことはありますか?

sako2その後、勤めていた会社を退職し、新たな道を歩み始めることに決めました。行く先はモンゴルでした。20年ほど前、私はモンゴルでのODAプロジェクトに携わった経験があります。それからは訪れる機会がなかったのですが、久しぶりに現地に降り立った私は、人々から熱烈な歓迎を受けたのです。

その理由は、当時私たちが造った道路が今でもモンゴルで一番の道路だと、とても高く評価してくれたからでした。その事実を知り、私は今後もモンゴルの発展に寄与していきたいという想いを、モンゴル政府や関連省庁に伝えました。そのことを、政府の高官をはじめ大勢の方が喜んでくれ、さらには、その後の活動が評価され、外国人ではほぼ例の無い「建設都市計画省」と「道路交通省」の双方からそれぞれ表彰状と勲章を授かりました。

こうした結果を得られたのは、自身の考え方や行動の根底に、常にリーダーシップがあったからに他ならないと私は思っています。

 

Q.リーダーシップを学ばれる以前はどのような課題がありましたか?

海外で仕事をすることが多かったため、言葉や文化の壁には色々と苦労しました。アジア諸国の現地の人からすると、特に日本人はお金も知識もあるという目で見られがちですが、そのイメージをそのまま出してしまうと誰もついてきてくれないのです。

また、モンゴルなんかでは、お金を持っている人が支払いをする。やってもらった行為に対して「ありがとう」などのお礼を特に言わない。なんてことが当たり前。こうしたそれぞれにある慣習の違いには戸惑うことが多かったですね。

他にも日本人同士なら30分もあれば片付く問題が、3日も掛かったり、指示したことについての報告がなかったりなどは日常茶飯事でしたね。初めて現地で指揮した頃は、あまりに言うことを聞かないエンジニアに腹が立って、「お前ら何言ってんだっ!」とヘルメットを地面に叩き付けたこともありましたよ。今でも、当時の私を知る人間と思い出話をすると「あの頃の佐古さんは侍みたいで怖かったね。」と笑いながら話してくれます。

とにかく限られた期間内でプロジェクトを完成させねばならないという焦りと使命感のなか、ゆっくり相手を待たなければ進んでいかない現状との葛藤に苦労したことを覚えています。

 

Q.リーダーシップを学ばれて、どのような変化が起こりましたか?

第27代モンゴル首相アルタンホヤグ氏(中央)、元国防大臣エルデンバット氏(左)、佐古氏(右)-モンゴル首相執務室にて

第27代モンゴル首相アルタンホヤグ氏(中央), 元国防大臣エルデンバット氏(左),佐古氏(右)-モンゴル首相執務室にて

まず、自分に対してのリーダーシップが執れるようになりました。自分に対するリーダーシップのことを「セルフリーダーシップ」と言いますが、これにより、様々なことに対してのシンクロニシティが起こり始めたのです。それは、欲しいと思っていたモノが目の前に突然現れる感じでしょうか。具体的には、会いたいと思った人物にパッと会える、とかというようなことが、次々と起こったのです。実際にモンゴルの首相にも直接お会いすることができたんですよ!

改めて思い返すと、サラリーマン時代から常に周りの人たちに「私はこういうものを目指している。」と伝えていましたが、サラリーマン時代には組織の枠を超えるやり方は評価されませんでした。けれども、自分へのセルフリーダーシップという考え方を身に付けたことで、「人の目を気にする必要は決してない。」と言うことが分かったのです。組織の枠を超え相手が求めているものを自分が提供できることを伝える。そうした行動が関係のある興味のある人に響いていったと思うのです。

リーダーシップというと、「黙って俺について来い!」といった感じで、リーダーが常に先頭に立ってチームをグイグイ引っ張っていくようなイメージを持たれるかと思いますが、私にとってのリーダーシップはそれが全てではありません。当然ながら、時にはそうしたやり方が有効な場合もあります。ですが、仲間同士、悩むところは一緒に悩む。仮に自分がその問題の解決策を知っていたとしても、すぐに答えを示すのではなく、皆で考え結論を出していく。それを、私は「貢献」と呼んでいますが、そうした「奉仕の精神=サーバント」のリーダーシップが大切なのです。そうすることで、言葉や文化の壁を越え、共に成長しながら進んでいくためのベクトルを一つにすることができるのだと感じています。

 

Q.佐古さんにとって、 「世界に通用するリーダーシップ」とは何ですか?

自分の私利私欲のためではなく、世の中に対する「貢献」が根底にあるべきだと思っています。もちろん、強い『野心』を秘めることも大切です。 私は「世界が豊かさを享受できるよう貢献するワールドワイド・ハイパー・コンサルタントになる」というビジョンを掲げているのですが、「自分が世界に対して貢献できることは何であろうか?」を常に意識しています。 それは、決して「してあげる」ではなく「何ができるのか」ということ。

日本リーダーシップ協会のグランドマスター マーク・コマツ氏から習ったリーダーシップは、私が何かに迷い、答えを導き出すときの『鍵(キー)』となっています。

ビジネスであれ、人との付き合いであれ、その組織の為その人の為に何が一緒にできるのであろうかを考え行動していくことが「世界に通用するリーダーシップ」ではないかと思います。

 

佐古直稔(さこなおとし)氏プロフィール

sakoすみれ・コンサルティングインターナショナル 代表取締役
経営コンサルタント、コーチ、カウンセラー

1981年、立命館大学理工学部卒業後、大林道路株式会社入社。5年後に日本道路協会IRF(国際道路連盟)の奨学生に選出され、パデュー大学大学院にて建設経営工学を学び、修士課程修了。帰国後は、関西空港埋め立て土の評価、山梨リニア車両基地建設工事、高速道路建設・補修工事など大型公共関連工事に携わる。1995年、阪神・淡路大震災発生直後に神戸入りし、神戸大橋緊急復旧工事など公共施設復旧工事に携わる。その後、シンガポールをはじめ、ベトナム、ラオス、カンボジア、モンゴルなどの道路建設、タイでは、スワンナプーム国際空港滑走路、誘導路建設工事や大手自動車メーカー、タイヤメーカーのテストコース建設工事など、日本とは環境の違う海外プロジェクトにて指揮をとり、他国の習慣・文化でも通用する現場でのリーダーシップ経験を積む。2010年、アジア初の国際舗装アスファルト協会主催国際会議「ISAP2010名古屋会議」の事務局幹事を務め、大成功をおさめる。2011年、建設現場管理チームリーダーとして培った経験と知識を活かすため、モンゴル国公共工事関連事業の支援を開始。2013年、モンゴル国建設都市開発省から「優秀なる建設家」として叙勲。2014年、大林道路を退職し独立。家族とモンゴルに移住。同年、「アスファルト混合物の知識」(技報堂出版)のモンゴル語版をモンゴル国立科学技術大学と協力し出版。モンゴル国道路運輸省から「道路部門功労者」として叙勲。現在、モンゴル国への社会資本整備支援を通じ、世界に貢献するワールドワイド・ハイパーコンサルタントとして活躍中。

《保有国家資格》

技術士(総合技術監理部門、建設部門)
1級土木施工管理技士
1級造園施工管理技士
1級舗装施工管理技術者
コンクリート技士など

《認定》

国際道路連盟フェロー
一般財団法人日本コンサルタント協会認定 パートナー・ビジネス・コンサルタント
FVA認定 マスター・アチーブメント・リーダー

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